スマホの裏側が年収を決める
ヒロキは、机の上の進路希望調査票をじっと見つめていた。
「IT系に進もうかな、とは思ってるんだけど。 でも……本当に食べていけるの?」
親に聞いても「安定してほしい」と言われるだけ。 友達はもう志望校を決め始めている。
そんなとき、ヒロキは初めてスマホを「使う道具」ではなく、「作られたもの」として見てみた。
この記事では、ITプログラミングがなぜ強いのか、その構造的な理由を、ヒロキの視点に寄り添いながら解説する。
毎日使うスマホの「裏側」を作る仕事の値段、知ってますか?

ゲームアプリ1本に、何億円の仕事が眠っているか
ヒロキはスマホで毎日ゲームをしていた。
でもある日ふと思った。 「このゲーム、誰が作ったんだろう?」
人気スマホゲーム1本を開発するには、数十人のチームが数ヶ月から数年をかける。 費用は数千万円〜数億円規模になることも珍しくない。
チームの中で最も採用が難しく、最も高待遇なのがプログラマーだ。
「遊ぶ側」と「作る側」。 同じゲームを毎日触っていても、立場が違うだけで、関わるお金の桁がまるで変わる。
初任給の差より「5年後・10年後の差」に目を向けよう
ヒロキは初めて「年収」という言葉を真剣に考えた。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、ITエンジニアは専門的な技術職として分類され、平均年収は他の一般職種と比べて高い水準に位置している。 だが、数字よりも大事なことがある。
「積み上がり方が違う」という事実だ。
| 職種タイプ | 年収の決まり方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一般的な職種 | 年齢・勤続年数中心 | 天井が見えやすい |
| ITエンジニア | スキルの量と質 | できるほど市場価値が上がる |
同じ22歳でも、「スキルが積み上がっている人」と「そうでない人」では、5年後・10年後の収入に大きな差が生まれる。 これが、ITプログラミングが「強い」と言われる第一の理由だ。
「ITプログラミングが強い」のには、ちゃんとした理由がある
2030年に79万人が不足する、という現実
ヒロキは少し驚いた。
経済産業省の調査によると、2030年には日本のIT人材が最大79万人不足すると予測されている。
79万人、というのはどれくらいの数か。 埼玉スタジアムが約6万人収容だから、そのスタジアムが13個以上、満員になるほどの人数だ。
「足りない」ということは、「求められる」ということ。 「求められる」ということは、「価値が上がる」ということ。
レバテックの2024年調査では、正社員IT人材の求人倍率は11.6倍に達している。 全職種の平均が1.25倍であることを考えると、その差は圧倒的だ。
「ITを学ぼうとしている今のヒロキは、すでに少数派の側にいる」 それだけで、スタートラインが変わる。
スキルが増えるほど年収が上がる「積み上げ型」の仕事

ここが、ITが他の職業と根本的に違うポイントだ。
たとえばRPGゲームで考えてみよう。 レベル1でできる技は少ない。でも経験値をためてレベルが上がるほど、使える技が増えていく。
ITのキャリアは、これとまったく同じ構造だ。
プログラマカレッジの調査によると、未経験からITエンジニアとして就職した場合の初年収は250〜350万円程度が相場とされる。 「あれ、そんなもんか」と思うかもしれない。
でも5年後を見てほしい。
スキルを積み重ねた人の年収はこのように変化する。
- 経験3〜5年:年収500〜600万円台が視野に入る
- GoやTypeScriptなどの専門スキルを持つ場合:年収1,000万円を超えるケースも珍しくない(ユニゾンキャリア調べ)
- AIやクラウドなどの先端スキル保有者:さらに需要と報酬が高い傾向
他の多くの職種では、年収は「年齢と会社の規模」で天井が決まりやすい。 でもITは、自分が積み上げたスキルの量と質が、そのまま年収に反映される。
「努力が、ちゃんとお金に変わる世界」。 それがITプログラミングの強さの正体だ。
学歴・理系・文系は関係ない、という本当の意味
「でも俺、数学苦手だし……」
ヒロキはそう思った。あなたも、そう感じているかもしれない。
スキルアップ研究所(学研ホールディングス)の調査(2024年)によると、IT企業の84.3%に「文系出身のITエンジニアが在籍している」と回答している。
「関係ない」というのは、「誰でも簡単になれる」という意味ではない。
正確には「入口の条件が、学歴や文理ではなく、スキルかどうかで決まる」ということだ。
同じスタートラインに立てる。 努力した分だけ、評価される場所に入れる。
これは、従来の「学歴フィルター」とはまったく異なるルールで動く世界だ。
世界はもうとっくに「プログラミングを武器にしている」
人口132万人の小国が、ITで世界に勝った話

ヒロキは地理の授業でエストニアという国の名前を聞いたことがあった。 バルト海に面した、小さな国だ。人口は約132万人。青森県より少ない。
この小国が今、世界の「IT先進国」として注目されている。
エストニアは1991年にソ連から独立したあと、「小さな国が生き残るには何が必要か」を真剣に考えた。 その答えが、IT教育への全力投資だった。
すべての学校にインターネット環境を整備し、子どもたちは7歳からプログラミングを学ぶ(出典:nippon.com「デジタル先進国エストニアに『IT立国』を学ぶ」)。 国家の行政手続きも、選挙も、医療記録も、ほぼすべてオンラインで完結する。 「ITで国を作った」と言っても過言ではない。
国が生き残るための武器として選んだのがIT。 個人が将来を生き抜くための武器として選ぶのも、やはりIT。
国家レベルでもこれだけの本気度で取り組まれているのだから、スキルとしての強さは証明されている。
ビル・ゲイツが19歳のときにやっていたこと
「天才だから成功した」と思っていないだろうか。
ビル・ゲイツがMicrosoftをポール・アレンとともに共同創業したのは1975年、当時19歳のことだ。 ちょうど今の高校生・専門学校生と同じ年齢にあたる。
彼がやっていたことは、実はシンプルだった。
ハーバード大学の研究室にこもり、昼も夜もコードを書き続けた。 「どうすればこのプログラムが動くか」を、ひたすら試し続けた。
特別な才能があったのではなく、誰よりも長く、誰よりも真剣にコードと向き合った。 その結果、史上初めてホームコンピュータでソフトウェアを動かすことに成功した(出典:講談社「マイクロソフト誕生物語」)。
「特別な人がITを選んで成功したのではない。 ITを選んで、やり続けた人が、特別になった。」
これは、あなたにも同じことが言える話だ。
「将来のお金」を考えるなら、今が一番早い
同じ22歳でも、今の選択で「スタートライン」が変わる話
ヒロキは計算してみた。
ITの専門学校に進んで2年で卒業した場合、22歳の時点ではすでに社会人2年目になっている。 4年制大学を卒業した人が社会人としてスタートする、ちょうどそのタイミングだ。
でも専門学校ルートのヒロキには、その時点で2年間の「実務経験」がある。
同じ22歳、でもスタートラインはこれだけ違う。
| 22歳時点の比較 | 2年制専門学校卒業後 | 4年制大学卒業後 |
|---|---|---|
| 社会人歴 | 2年目 | 初年度 |
| 実務経験 | あり(2年分) | なし |
| スキル蓄積 | 積み上がっている | これから |
| 任される仕事の難易度 | 徐々に高くなる | 研修・基礎から |
プログラミングスキルは「積み上げ型」だから、2年間の差は、単純な「2年分」ではない。 経験者はより難しい仕事を任され、より多くのスキルを得られる。 そこからさらに差が開いていく。
「2年早くスタートした」という事実が、10年後の年収に複利で効いてくる。 これが、進路選択の隠れた本質だ。
今日スマホで触れるものが、明日の選択肢を作る
「難しそう」「自分には無理かも」。
ヒロキも最初はそう思っていた。 でも今は、少しだけ違う気持ちがある。
「ちょっと知ってみてもいいかもしれない」
プログラミングは、いきなり完璧に理解しなくていい。 最初の一歩は、動くものを1つ作るだけでいい。
進路は、「決める」より「知る」ことから始まる。
大阪ITプログラミング&会計専門学校天王寺校では、ITを一から学べる環境が整っている。 「ちょっと見てみるだけ」でもいい。 オープンキャンパスで、その第一歩を体験してほしい。
まとめ
この記事で伝えてきたことを、最後に整理しておこう。
- ITプログラミングが強い理由は「需要が多い」だけでなく、スキルが積み上がるほど年収が上がる「複利構造」にある
- 2030年には79万人のIT人材が不足すると経済産業省が試算しており、今学ぶ人は圧倒的に有利なスタートを切れる
- 文系・理系・学歴は入口の条件ではなく、スキルで評価される世界だから、誰でも同じラインに立てる
- エストニアの例が示す通り、国家レベルでもITは「生き残るための武器」として選ばれている
- 2年早くスタートした経験は「2年分」ではなく、複利で10年後の差を生む
「将来のお金」を考えることは、怖いことじゃない。 知れば知るほど、動けるようになる。それだけのことだ。
ヒロキはスマホをもう一度手に取った。 今度は、「作る側」として見るために。