最初の課題、全然できない。それでもITプログラミング IT01-25
ヒロキはその日、はじめて「消えてしまいたい」と思った。
消えたい、じゃなくて。 この画面の前から、そっと離れてしまいたい、という感じ。
でも、この記事を最後まで読んでほしい。
「できない」は才能のなさを意味しない。 9割の人が詰まる「普通の通過点」だと、データが証明しているから。

プログラミングで「最初の課題ができない」は、むしろ正常ルートだという話
パソコンの画面には、赤い文字が並んでいた。
エラー。 また、エラー。
先生はさっき「簡単だから」と言った。 クラスの誰もがそれを信じて、キーボードを叩き始めた。
ヒロキだけが、止まっていた。
プログラミングを始めた人の約9割が詰まる。つまり「できない」が標準値
ひとつ、知っておいてほしいことがある。
プログラミングを独学で始めた人のうち、約90%が途中で挫折すると言われている。 (参考:複数のプログラミング学習調査における共通傾向)
つまり、10人始めたら、9人が「できない」と感じる瞬間を経験している。
「簡単」という言葉は、正確ではない。 正確に言うなら、「慣れたら簡単」だ。
慣れていない人にとって、最初の課題はぜんぜん簡単じゃない。 それは才能の問題じゃなくて、ただの「経験の有無」の問題だ。
ヒロキが詰まったのは、センスがないからじゃない。 まだ慣れていないから。それだけだ。
初心者が詰まりやすい主な理由は、次の3つだ。
- エラーの原因がどこにあるか、最初はわからない
- 「簡単」と言われたのにできない、という二重のショックがある
- 周囲と比べてしまい、自分だけ遅いと感じる
どれも、才能とは関係がない。全員が通る道だ。
「自分だけ無理」が生まれる本当の原因
隣の席のやつは、もうコードを動かしていた。
ヒロキはそれを横目で見て、胃のあたりがきゅっとした。
「なんで自分だけ」と思う気持ち、わかる。 でも実は、そこには「比較のタイミングのズレ」がある。
プログラミングの世界では、「デバッグ沼」という言葉がある。 エラーの原因がわからなくて、数時間、時には数日、同じ場所で止まり続ける状態のことだ。
初心者なら全員が経験する、通過儀礼みたいなものだ。
そして、画面に出てくる赤いエラーメッセージは「失敗の通知」じゃない。 「12行目が違うよ」「ここにカンマが必要だよ」という、場所の特定だ。
コンピュータは怒っているんじゃなくて、教えてくれている。
エラー文を読む目が育てば、赤い画面が地図に見えてくる。 それが、プログラミングが「強い人」と「諦める人」を分ける、最初の分岐点だ。

それでもITプログラミングが「強い」理由は、数字が証明している
ヒロキが「なんでこんなこと勉強してるんだろう」と思い始めたのも、この日だった。
でも、その問いに答えられるデータがある。
2030年に79万人不足。でも「今の高校生」だけが間に合う時代がある
経済産業省が発表した調査がある。
2030年までに、日本のIT人材は最大79万人不足すると試算されている。 (出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」2019年)
79万人という数字をイメージしてほしい。 埼玉スタジアムが満杯になるのが約6万3,000人。 その12個分以上の人数が、足りなくなる。
しかも、今から4年後には、ヒロキたちの世代がちょうど就活を迎える。 企業がIT人材を奪い合っている、まさにその時期に社会へ出ていく。
スキルを持った人が圧倒的に少ない市場で、スキルを持って出ていく。 これはピンチじゃなくて、チャンスの話だ。
また、DXを推進する人材が「大幅に不足している」と感じている企業は62.1%にのぼる。 (出典:IPA「DX動向2024」)
需要はこれから増え続ける。 でも、供給が追いついていない。
その構造の中に、ヒロキたちは飛び込んでいく。
インドが15年先に始めていた。その差を今から縮められる唯一の道
インドという国がある。
GoogleのCEOも、MicrosoftのCEOも、インド出身だ。 なぜあれほど優秀なITエンジニアが育つのか。
答えは、教育の歴史にある。
| 国 | プログラミング教育の必修化 |
|---|---|
| インド | 2005年〜(小学校3年生から) |
| 日本 | 2020年〜(小学校から) |
(出典:文部科学省「諸外国のプログラミング教育に関する調査研究」)
15年の差がある。
でも、この差は悲しい話じゃない。
今からITを学ぶ日本の高校生は、その差を縮められる数少ない世代だ。 始めることに「遅すぎる」はない。 ただ、始めない人だけが、確実に遅れていく。
Facebookのザッカーバーグも、Microsoftのビル・ゲイツも、最初は「小さなコード1行」から始めた。 国の差も、スタートの差も、動き始めた人には関係ない。
「できない→できた」の1回が、あの天才たちのスタートラインだった
ヒロキは、トイレで少しだけ泣いた。
誰にも見られていない場所で、こっそり。 そしてまた教室に戻った。
逃げなかった。ただそれだけで、何かが少し変わった。
Facebookが生まれた瞬間は「完璧じゃない一行のコード」だった
マーク・ザッカーバーグが最初に作ったのは、洗練されたSNSじゃなかった。
大学の友達の顔写真を並べた、荒削りなサイトだった。 「動いた」という体験が、その後の全てを動かした。
世界を変えた人の共通点は、「最初から完璧だった」じゃない。 「完璧じゃないものを、とりあえず動かした」という体験を持っていることだ。
ヒロキが今、画面の前で詰まっているその瞬間も、スタートラインのど真ん中にある。
大きな夢より、今できることをやった人が、結果として大きな場所に立っている。
「バグ」という言葉を生んだ人は、エラーを「発見」と呼んだ
「バグ」という言葉には、元になったエピソードがある。
1940年代のアメリカ。 グレース・ホッパーというプログラマーが、コンピュータの中に本物の蛾が入り込んでいることを発見した。 それを取り出して記録帳に貼り、こう書いた。
「最初のバグ、発見」
エラーは失敗じゃなかった。 「答えがどこにあるか」を示す地図だった。
今もプログラミングの現場では、エラーと向き合うことを「デバッグ」と呼ぶ。 バグを探す仕事であり、答えに近づく作業だ。
ヒロキが見ている赤い文字も、地図の一部だ。 怖いものじゃなくて、ヒントが詰まったメッセージだ。

「できなくて当然の時期」をどう乗り越えるか。3つの具体的な動き方
エラーメッセージをコピーして検索するだけで、世界中に仲間がいる
プログラミングは、一人で全部解決する競技じゃない。
画面に出てくる「TypeError」「SyntaxError」という言葉。 それをそのままコピーして、検索ボックスに貼り付けてみてほしい。
世界中の誰かが、同じ場所で詰まった記録が出てくる。 回答も、解説も、日本語でも丁寧に書いてある。
「調べる力」は、プログラマーの最強スキルだと現場で言われている。
暗記じゃなくて、検索。 知っていることより、調べられること。
それが、プログラミングという世界のルールだ。
詰まったとき、一人で30分以上悩む必要はない。 エラー文をコピーして、検索する。まずそれだけでいい。
「今日これ1つわかった」が積み上がる仕組みを作る
ヒロキは帰り道、スマホのメモ帳を開いた。
「今日わかったこと:エラーの場所は12行目だった」
それだけ書いた。 たった一行。
でも、それが積み上がっていく。
最初は、こんな小さなことから始めればいい。
- 1日10分だけ画面に向かう
- エラー1個の原因を調べて解決する
- 動いた瞬間を、一言メモに残す
「全部わからない」が、少しずつ「1個わかった」に変わっていく。 その繰り返しが、やがて「わかる側」の人間をつくる。
大阪ITプログラミング&会計専門学校天王寺校では、わからないことを先生や仲間にすぐ聞ける環境がある。 「詰まったら聞いていい」という空気が、続けられる理由になる。
「できない自分」をやめない理由、それが年収600万円への最初の分岐点
9割がやめる場所で続けた1割に、何が起きたのか
プログラミング学習の挫折率は約90%だと言った。
裏返すと、続けた1割の人たちがいる。
その1割の人たちに共通するのは、才能じゃない。 「やめなかった」という、それだけの事実だ。
ヒロキが今日、トイレで泣いてまた教室に戻ったこと。 その選択が、9割の人と1割の人を分けるものだ。
「最初の課題ができなかった日」は、後から振り返ると、一番大事な日になる。 誰もが通る、同じ場所にいたことを、のちに誰かに話せる日が来る。
やめなかっただけで、道は続いていく。
大阪ITプログラミング&会計専門学校天王寺校が「できない」から一緒に始める理由
一人で抱えると、9割になる。 仲間と進むと、1割になれる。
大阪ITプログラミング&会計専門学校天王寺校には、次のような環境がある。
- 先生にすぐ質問できる少人数のクラス環境
- 同じスタートラインから始めた仲間がいる
- 「詰まって当然」という空気の中で学べるカリキュラム
「問える環境」がある場所は、スタートラインから違う。
ヒロキが今日戻ってきた教室も、そういう場所のはずだ。
まず来てみること。 それだけでいい。